読書感想画コンクール 中学校の部(平成29年度読書感想画(結果))
市長賞
「いとしい君」
椚田中学校1年 千賀 香凜
ずっと読んでみたかった源氏物語に挑戦しました。「源氏物語 時の姫君 いつか、めぐりあうまで」この、ステキな題名にひかれました。狐の水鬼がもたらす術で、橋を渡ると少女と青年の二人の夢がつながります。夢の中で出会う二人はたった一度しか会わないが、恋に落ちます。もう一度夢で会うために、水鬼にお願いをする少女。「夢わたり」というファンタジーをきれいに表現できたと思います。
読んだ本:源氏物語 時の姫君 いつか、めぐりあうまで
越水 利江子
教育長賞
「優しさと迷いの狭間で」
別所中学校2年 中川 紗優梨
人間の少女小夜に助けられた霊狐の少年野火。動物と人間の枠を越えてお互いを大切に思う気持ちに心を打たれる感動的な物語です。野火は自分の命と引き換えに小夜を助けようとする。一方小夜は狐の野火を助けたら二度と人間には戻れない。そんな不安と葛藤を色の対比を使い表現しました。二人の気持ちは燃え上がる青白い炎となり、涙が出るほど美しくそして物悲しい。私の住むすぐ隣りにも実在して欲しいなと願いつつ描きました。
読んだ本:狐笛のかなた
作:上橋 菜穂子
東京八王子西ロータリークラブ会長賞
「鯨の泳ぐ海」
由木中学校 1年 小川 みなも
私の選んだ本は短編集ですが、どの話も海が関係しています。海が神様の話、くじらが人間の娘と恋する話、木の葉が魚になるふしぎな鍋の話。様々な海の話を読んで私はますます海が好きになりました。それで海とくじらをモチーフにして、本すべてのイメージを表現しました。光の放射線やあわを加え工夫しました。
読んだ本:世界の果ての国へ
作:安房 直子
市制100周年記念特別賞
「私の将来。」
石川中学校1年 野口 沙希
進路について迷う高校生達が将来について思い描いているところです。電車を汽車と呼ぶような田舎の高校生が、かがやかしい都会での暮らしや、楽しい生活を想像する、キラキラとした感じを表現しました。空のグラデーションが大変でしたが、将来への希望が表現できていたらいいなと思います。
読んだ本:キシャツー
作:小路 幸也
優秀賞
「全てを見据える悪魔の瞳」
別所中学校2年 小澤 あんじ
窓から外を眺める黒猫をセンターに描きました。主人公の少女を魔女へと変えたその時から、未来に起こりうる「純粋ゆえに残酷」な展開を全て見透かしていた黒猫を"悪魔"と称して、「全てを見据える悪魔の瞳」という作品名にしました。レンガや額縁の色に比べ、バラの色を鮮やかに描くことで華やかさを加えました。又、全体的に平面ではなく、一点透視で描くことによって奥行きを出しました。
読んだ本:魔女の家 エレンの日記
作:ふみー
入選
「人間の善と悪」
浅川中学校2年 山下 瑛史
人間には二面性があります。どんな時にでも善の心と悪の心を持ち、善の心を強めながら生きている人間ですが、時に欲望にたえきれず、悪の心が強くなってしまうことがあります。その強くなってしまった悪の心を持つ恐ろしい人間の姿を上に、悪の心にのみ込まれまいと苦悩している人間を下に描きました。
読んだ本:ジキルとハイド
作:ロバート・L.スティーヴンソン
「Pure heart」
光塩女子学院中等科3年 神沢 美桜
人はそれぞれ個性があるものです。人の心の奥深くに秘められた美しい個性を表したいと思いました。バリスタの主人公は、自分の淹れた珈琲で、人を笑顔にしたいと強く願っています。主人公は、バリスタに憧れ弟子入りした時「美味しい珈琲を淹れるコツは"混じり気のない心"で淹れることだ」という教えを受け、貫いてます。珈琲の一滴や、珈琲カップで主人公の純粋な心の美しさを表現しました。
読んだ本:珈琲店 タレーランの事件簿
作:岡崎 琢磨
「大物を目指す!!」
浅川中学校1年 五十嵐 杏月子
このお話では、主人公である父、エドワード・ブルームが大物(ビッグフィッシュ)になるという夢に向けて奮闘し、最後には本当にビッグフィッシュとなり、伝説になります。この本を読んで、私も大自然の中、大物をつろうとしているイメージが浮かんだので、そんな絵をかきました。又、私も大物(ビッグフィッシュ)になってやる!という思いも込めて書きました。魚の虹色は、可能性は無限だということを表しています。見ている方に、そのように感じていただけたら嬉しいです。
読んだ本:ビッグフィッシュ
作:ダニエル・ウォレス
「家族になるよ」
石川中学校1年 岩城 友花
私はこの本を読んで、自分のことよりも他人のことを優先する山寺の人のやさしさに感動したので、小さい子やぎは5才の家族とはなれている男の子。子やぎをつつんでいる手は山寺の人を表現しました。「これからは 私たちと家族になるよ」と言っているように、守っているように見せました。
読んだ本:小やぎのかんむり
市川 朔久子
「たくさんの思い出」
浅川中学校2年 青木 星海
私は、題名が「余命10年」と書いてあったので、悲しい小説なのかな、と思っていました。ですが、主人公の余命が10年である茉莉は、人の大切さを改めて知り、心が豊かになるのです。そんな茉莉が、残された10年間でつけた日記を読み返し、「余命宣告されたって輝いていた毎日だったな」と、心から嬉しそうな時の茉莉を描きました。茉莉の輝いた日々を鮮明に、色あざやかに表しました。
読んだ本:余命10年
作:小坂 流